マリファナに見る、ダクトテープ文明の終焉

考察ログ 著者:Mana K  投稿:2024年11月20日

娯楽用マリファナの影響で健康上の問題が懸念されるという記事を起点に、現状維持文明における本質的な問題を提起する。

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概要

草を吸って大食いになり、カウチと一体化。この行動による健康問題が懸念されるという米国の調査。そろそろ「ダクトテープ文明」を終わらせる時が来た。所謂「端的で単純な取り組み」が問題を解決せず逆に量産してきたからだ。これは文明における根本課題である。


娯楽用マリファナと健康課題

娯楽用マリファナによって引き起こされる健康懸念。端的に述べると「悪食、運動不足」ということである。草を吸った経験がある場合、これは「マンチー&ストーン問題」といえば伝わるはずだ。

草を吸うと、甘いもの、喉越しでいけるもの、炭水化物などが奇跡のように美味くなる効果だ。クッキー、キャンディ、カレーライス、スパゲティなどが普段より格段に美味くなるので、ガン食いするのだ。

マンチー&ストーン

例えば、マンチー戦術冬の陣、ヴィーガンフレンドリーなカルボナーラ大盛りをガッツリ食べてしまう。コッテリ・喉越し・炭水化物の三連コンボが、真冬の社畜人生で極度に疲弊していた心身を秒で満たすのだ。

ここに「ビンジイーティング&ウォッチング」コンボが発動する。過食しながら延々ネトフリ地獄にはまり込む。そういう生活が日常になってくると、ケーブルテレビ時代のビール&ピザより過激な事象になるわけだ。

品種・製品によっては、体が重くなって、謙虚な稲穂のように頭が下がるくらい「落ちる」ものもあり、時空認識が変化する。極度のリラックス状態でカウチに固定されてしまうので、運動しないという理屈だ。

ジャンクフードでグラウンディングという幻想が、エンタメ系スピ産業で流布されている事実を考えると、このカウチ統合型ストーン状態こそが、共食いなしの真のグラウンディングといっても差し支えないはずだ。

地域によっては、草とブラウニーが一体化した商品や、ハッピーハーブピザなどが提供されていると予測できる。トライブ(みんな)で草パーティする時は、ホストのセンスやサービスの質が問われる。ある種のホスピタリティ文化であり、思考様式・行動規範を定めるという点で、文明基盤の一端といえよう。

普段「マインドフル」に心身を統一したり、無駄な思考を排除するのに苦労している私たちが、瞬時にカウチと一体化し、ニヤニヤしながらデジタルを己の拡張として円滑接続できるようになるわけだ。少し頭を下げて体を前後に延々と揺らしながら、アニメみたいに目を真っ赤にして。

米国の経済研究団体 National Bureau of Economic Research によると、ジャンクフードを買う頻度・支出額が増えているとのこと。ニールセンの消費者パネルを使った調査によるものらしい。

果たして問題は、本当にマンチー&ストーンなのだろうか。ガン食い・マッタリ・充血系・ホスピタリティ問題なのだろうか。それとも、もっと別のはるかに大きな根本原因が背後に潜んでいるのだろうか。


ダクトテープ文明とコンサル

根本原因は、我慾が先導する「ダクトテープ文明」にある。これがマインド技研の見解だ。

ダクトテープは強力なガムテープのようなもので、あらゆる部品をテープでグルグル巻きにしておけば、強引に繋いでおけるし、穴も塞がる。便利ツールであり、あらゆる場面で使われる。要は強力な我慾・執着による応急処置で構築された文明という意味である。

ダクトテープの応急処置

問題解決における「応急処置」に最適化されている手段。このダクトテープと文明の関連性を説明するには、経営・戦略コンサルとかけてミーム化するのが手っ取り早い。

戦略コンサルの問題解決

いかがだろうか。コンサル出身者も、コンサルに解決策を委託した経営者も「そうなんだよねぇ…」と首を縦に振ったのではないだろうか。会議室と一体化した疲労蓄積型ストーン状態で、徹夜明けに目を真っ赤にしながら延々と首を縦に振り続けなかったとしても。

コンサルが人海戦術を多用してきたことは、まさにダクトテープ的であり、応急処置の端的な例である。

バケツの穴を塞いでから、水を注ぎましょう。このキャッシュフローに関する比喩は、確かにそのとおりである。ただし、その発想自体に根本的な欠陥があることに、コンサルが気づいていないのである。

それより問題なのは、ソーシャルメディアと周辺地域に生息する、概要修得型インスタント種族(オーディエンス)による歪曲と拡散である。バケツの穴を塞いでキャッシュを云々…という表現だけが一人歩きし、挙げ句の果てに「9割はバケツの穴を塞げばOK」のような集合認識が遺伝系に入力されてしまうのだ。

末期フェーズになると「CFの健康状態、ROIC経営による競争優位性、企業価値を高めるストラテジー、カスタマーやマーケットからのレピュテーションが論点」などという頓狂な発言で埋め尽くされる不毛地帯と化す。

デジタルに目を向けると、プロダクト競争を促進し、デジタル統治を推進する資金調達モデルにより、狂った「ものづくり」マジックが発動しているのが現状だ。この統治に関する「投資・隷属」モデルは古代から連綿と継承されてきた黒魔術であることに気づいている者はほとんどおらず、もちろんコンサルもそれを知らない。

DX推進と各種AIによるハイパーオートメーション(完全自動化)とデータ駆動の先進経営などといえば、意味もわからず高度な気がする。蓋を開ければ、乱立するSaaSを必死にAPI連携し、不揃いで使い物にならないゴミデータを人海戦術で必死に「クレンジング」している。デジタルな死体掃除人たちが安い報酬でこき使われているのだ。

ダクトテープ工事

おそらく、宇宙事業も同じようなことになっているのではないか。幽体離脱などせずとも、思考実験で金星人の視点から地球周辺を観察したら「他人の領域に侵略する前に、宇宙ゴミと自分たちの惑星をどうにかしろよ…」と呆れて狂乱のシンフォニーを観察しているはずなのだ。

結果として、問題山積型の(積み上げと掛け算を美徳とする)惑星文明が構築され、経営されてきたのである。

応急処置だらけで機能不全を起こしまくる世界、ガタガタな物質文明とスピスピした精神文明の合わせ技、地球で最も知性的な種族を自称してはばからない種族によって構築される応急処置的ソリューション。この幻想系に支配され、テクノロジーに振り回されている惨状を「現状維持文明」と呼ぶのである。

マリファナ解禁・健康問題・超人思想・利権争い・税金と経済・医療ビジネス・國體と奥の院・幽界系・惑星の地下構造・地球外の力学などをできるだけ俯瞰・統合していくことで、どんな幻想が「ダクトテープという強力な我慾と執着で応急処置され続けているか」見えてくるはずだ。


新時代における自律型文化

端的な解決策は「情報密度を高め、認知負荷に適応し、全体を非線形に刷新する」ことである。

多次元・多密度な増幅(非線形フィードバックループ)は、今まで「リンゴの木を揺らしたら、オレンジが別のところから転がってきた」と理解されていたシンクロニシティのことだ。これは体験可能な宇宙の中に構築された仮想宇宙の技術仕様によって生まれている。偶然の皮を被った必然とはこのことである。

思考様式・行動規範という文明基盤を最強レバレッジとして扱うことで戦略的に対応する。集積・統合・増幅の宇宙仕様を理解する。換言すれば「人間装置・遺伝系・幻想系にガッツリ手を入れ、文明規模のゲシュタルト崩壊を起こす」ことで解決へと向かわせるのだ。

自律した草吸いと自由な文化

草を吸って不健康になる。それは草吸いトライブの自己責任である。自律した草吸いというのは、日中は運動や少食・菜食に気を配り、ストーン睡眠を避け、創造性と生産性の均衡を自分で調整する。菜食については古代の神々を名乗る存在から「設計仕様」として伝承されているとおりだ。

己の心の明晰さを使う時と、遺伝系への接続を行う「ネジを緩める」時でキチンと使い分けることも自己責任の範疇である。遺伝系への接続とは、己の体験を整形・抽象化して惑星全体に共有することだ。責任とはそういう意味でもある。

前述の通り、マンチー&ストーンというのは、サイケデリックでいう「設定(セッテイング)」なのであるから、自分で調整可能だ。ゆえに自律していることが自由への最初の足がかりとなる。

マクロに視点を移すと、ジャンクフード生産企業や共食い産業、サプリメントや医療に係る黒い影、非線形な「バリューチェーン」などを惑星系・人間系と合わせてシステム思考する政府・企業・コンサルは皆無である。恣意的にダクトテープで補強したり統合した気になるので、問題はいつまで経っても解決しない。

これによってあらゆる歪み・不整合・機能不全が多発する。しかし識者・有名人・知識人などは「課題は解決され尽くし、ソフトランディングする時代」などという。何かがおかしいというのは、本の最後に大量の著者紹介を載せるほど派手で輝かしい経歴がなくても判るはずだ。

これが新時代の企業および経営者が経営・戦略コンサルを廃し、自然エキスパートと協働し、リスク共有型へと変化していく理由なのである。情報密度と非線形認知力が圧倒的に足りないのが現状維持文明なのだ。

自律・自由による裁量を増やし、規則・法律・罰則など、低次文明の特徴を圧倒的に減らしていく。恐怖による統治政治から協働による奉仕政治へと、北風太陽バーティカルな二極化モノサシ(垂直フレーム)を戦略的にレバレッジする。

今まで不可能とされてきた解決策が、自律文化である。決してAIによってナッジ・判断される監視文明でもトランスヒューマニズム的なデジタル幽界人間への退行でもないのだ。一方、トランスヒューマニズムに対抗する形で論じられる多次元意識だが、これも別記事で解説したように力不足なのである。

こういう施策を講じたら、意図しないこんな問題が表出した。だから応急処置としてこんな商品を開発し、こんな法律を追加し、ある程度まで増長したらこんな罰則を課し…。

そんなダクトテープ文明では何も解決しない。それだけでなく、デジタル同様「理想を遥か遠くに置き、そこに向かって直線的に永遠とも思える時間を費やす」結果になってしまう。足元にある理想(の種)を三千里も先に置いて何千年も追いかける必要はないのだ。

それが以前の洞察レポート「マインド物理学と魂の科学」の動画解説(9:28秒あたり)で提案したことにつながっていく。未来を見越した吊り橋戦略で、心の技術や魂の科学を扱う、二極化モノサシから解放された日本の「ものづくり」企業が先駆者として参入する「神の領域」である。

先駆者たちが、心の技術・魂の科学、宇宙構造の理解、集積・統合・増幅の錬金術などを使って、まったく異なる切り口から現状維持文明に橋をかける。我慾と執着でベットベトになったダクトテープ文明を終わらせ、精心文明を創造するのは、貴社と貴社の新事業なのである。