第2章:森羅万象に通じる理、公益のための技術概要

Mana K が 2025年01月12日 に投稿
すべてに共通する理には大きく分けて2つある。ひとつは外宇宙と仮想宇宙に共通する理。もうひとつは仮想宇宙限定の環境設定である。公益に寄与する事業では、2種類を同時に考慮することが理想だ。


不変の理:全宇宙に共通する意識と心の関係性

不変の理とは「意識が心を介して表現する」という創造行為の基本である。

解放系であろうと閉鎖系であろうと、自由な系であろうと囚われの系であろうと、体験可能な外宇宙であろうと幻術・詐術によって隔離された仮想宇宙であろうと、その理は変わらないという意味で不変である。

挿絵:仮想宇宙・幻想世界

事業でも「変わらないものを求めよ」といわれる。消費者は今より高額な商品と不便な環境を望んだりはしないという文脈で語られることが多い。それは不変ではなく、経済界の方便だ。

惑星文明という幻想を外した状態で理を視る時、不変性(普遍性)がハッキリする。

真実を視るためには、知識を詰め込んだり、自分を世に知らしめようと自我系に振り回されたりするのではなく、その反対を行う必要がある。前章で言及した、分離戦略を破棄するような徹底した断捨離である。

真実を哲学すればするほど、逆の方向にはまり込む。謀略を調べれば調べるほど、幻想に囚われる。囚われないという教義を喧伝・販売すればするほど、自他をどんどん深い囚われの世界に誘ってしまう。

惑星仮想化技術によって多重仮想化(多次元化)されているのがこの仮想宇宙であるから、人間装置が体験する全てを外し、ベアメタル環境からさらに外していくことが求められる。ベアメタル環境とは、単なる惑星という錨・接点・容器・箱であり、すべてはその上に仮想化されているということだ。

注記:クラウド技術におけるベアメタルとは、単なる物理サーバーを指す。仮想環境という論理世界を支える物理的な柱としての役割。処理能力のある容器・箱。仮想宇宙でいう惑星や中核存在たちの役割と同じ。

この接点・容器を介して幻想・仮想世界が展開されているというネットワークおよびインターフェイス仕様は、仮想宇宙と惑星文明を刷新していく上で重要な技術論点である。それを理解した上で「まずは外す」ことが求められる。ネットワークやインターフェイスの影響を受けない状態で課題を特定する必要があるのだ。

クラウド技術の類比でいうと、仮想環境全てを外したベアメタル環境は(何もサービスを提供できないので)静寂である。その状態で物理ハードウェアをあなたという技師が管理していることが見えてくる。

その物理系は外宇宙というデータセンターをはじめとする物理ネットワークのノードとして稼働していることが理解される。その物理ネットワークをすべて外したさらなる静寂の宇宙に戻る必要があるということだ。

挿絵:ベアメタル環境と仮想化

錬金術には「中心は至る所にあるが、周辺はどこにもない」という表現がある。これは個別意識と集合・全体意識についての適切で端的な記述だ。この中心点が錨・接点であり、その活動拠点を実装するために必要なのが心・心の技術という分析・分割(および集積・統合・増幅)の技術である。

この意識と心の関係性という不変・普遍の理を劣化実装したのが、この仮想宇宙である。意識の代わりに霊・魂があり、心の代わりに魂・肉がある。精神と肉体の分離思想は、意識と心の劣化実装(論理実装)なのである。

ここに次項で後述する万象の理がある。万象に通じる原理「振動相似・構造共振」 である。

劣化実装は善悪とは直接関係しない。この前提に立った時、不可分な意識の領域から心に統一・統合的な振動が継承されることで世界が維持され、意識と心の関係性を構造として継承している様相が視える。換言すれば、真実を継承した幻想、幻想を支える真実である。真実と幻想の境界が判別しにくい理由でもある。

仮想世界をいくら探しても、真実は出てこない。古典や伝統教義をいくら学んでも、真実は姿を現さない。強いていえば「仮想化された幻想世界がどのように構成されているかという解説・取説がでてくる」程度なのだ。そこでいくら新しい宇宙理論や次世代の環境を云々しても埒が明かないのは自明の理である。

挿絵:仮想宇宙の概念

あなたと私は「宇宙の技術」について学習している。私たちは「心の技術」を駆使して新しい豊かさを創造しようとしている。意識が心を介して創造行為を行うという不可分から構造化への言葉にできない動きを思い出すことによって(真実に仕えるという意味で)公益に寄与することを前提としている。

この課題解決の工程は、統治を統一や統合と言い換える態度を外し、分離・衝突に立脚した偽りの統一・等価(ワンネスと平等)を外すことから始まる。全員・万象が不可分であり、その不可分状態から固有表現を生み出す構造化に働きかけるという不変の理を再度思い出し、技術的に理解する必要があるのだ。

貴社の既存事業と同じく、技術は基礎科学に立脚した一貫性のある実践・行動である。それは体系化されているという点で系(システム)であり、宇宙技術は課題解決領域でいう心・心の技術に属している。

意識は不可分であり全体であるから、心を介さないと一定規模の創発性や種族固有の文化などは創造することも認識することもできない。画像編集でいうレイヤーが全部マージされてしまった状態で、ひとつのレイヤーの中(世界・宇宙)に挟まっていた存在が何かを固有認識することはできないのと同じだ。

この視座の獲得が目覚めという幻想の中に暗号化されていたものだ。目覚めとして伝承されていた雑多な情報の中に埋まっていた覚醒の種である。その種をあなたという存在が発芽させることを成長や進化という。

不変・普遍の理とは「意識が心を介して表現する」ことであり、そこからすべてに共通する原理「振動相似・構造共振」として発展を遂げていく。仮想宇宙の経営における天津太祝詞とは、劣化世界・経営手法の最終形態であったのだ。その仮想宇宙・幻想世界を外し、静寂に戻ることが課題解決の初手である。


万象の理:仮想宇宙に共通の振動相似・構造共振

万象の理とは、仮想宇宙に属する森羅万象に通じる共通仕様「振動相似・構造共振」である。

振動相似とは、原初の統一的な振動を万象が内包しているという意味である。同じ振動に立脚した特異点であるから相似(表現)なのだ。言語でいう、同じ母音をすべての子音が継承している状態に近い。意識が不可分であるという不変性に基づいた技術仕様であり、優劣が幻想である理由もこれだ。

仮想宇宙における振動相似とは、アメノミナカヌシの振動を万象が継承しているということであり、仮想宇宙を内包する原初の振動をも含んでいるという意味である。システム思考的には、パラダイムを超えた情報・活力、およびシステムの目的や設計思想をすべての構成要素が継承している状態である。

構造共振とは、構成要素に同系統の構造を内包しているため、情報・活力が通ることを意味している。この技術書をあなたと私で共有できるということは、あなたという個別意識が実装している心構えと私が実装している心構えに共通要素があるのだ。この技術を精妙かつ大規模に応用したのが仮想宇宙や遺伝系である。

意識と心の構造共振として、劣化版の精神と肉体がある。霊・魂と魂・肉で共振させている。構造的に共振させているので、意識と心の理が上書きされて見えなくなり、忘れられていたのだ。

お気づきのように、振動相似と構造共振は分離記述することはできない。振動相似であれば構造共振であるし、構造共振であれば振動相似なのだ。真の世界にMECEなるものは存在しないのである。

注記:MECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)は漏れなくダブりなくというコンサル用語。不可分の世界で分離を解く幻想のこと。

挿絵:体験可能な外宇宙と振動相似・構造共振

振動相似・構造共振という仕様自体は体験可能な外宇宙と共通している。とはいえ、真の宇宙である体験可能な外宇宙と仮想宇宙では、構造や系を生み出す目的や設計思想が異なるため、本項では仮想宇宙に絞って記述していく。

前提として、仮想宇宙は体験可能な外宇宙の劣化版である。

これが私たちが認識する森羅万象を貫く基本仕様なのだ。外宇宙の遺伝情報を劣化実装したのが仮想宇宙であり、私たちが仮想宇宙の森羅万象をデジタル世界に劣化実装している様相と振動相似・構造共振である。

この劣化実装を理解する上で便利なのが、情報技術の進歩である。

図解:体験可能な外宇宙と仮想宇宙の関係

感覚的には32ビット環境から64ビット環境にサーバーやインフラが移行した時の逆を想像すれば良い。仮想宇宙は32ビット、体験可能な外宇宙が64ビットだとして、互換性や仮想化の度合いが処理能力や情報密度の観点から理解されると思う。

他人の戦略に支配され、技術に振り回され、経済術式の影響下で自我系が乗っ取られている状態は、32ビット仮想宇宙の内部に多重仮想化された16ビット環境や8ビット環境で省エネ稼働している状態と同じである。

ここに隠れた要点がある。あなたが現在仮想宇宙の住人だからといって、高次元存在より劣っているということはない。経験の量と価値・優劣は関係ない。双方を同じものとして結びつける情報があるとすれば、それは詐術・支配術式だ。

考えてみてほしい。あなたが今パソコンで本書を読んだり、便利ツールをプログラミングしたり、銀行アプリを使っているからといって、現実世界で劣っている存在ではないのと同じだ。それを忘れないでほしい。

旧國體、宗教、スピリチュアル産業などが神と人に優劣をつけたり、王族・皇族を神格化したり、血統や次元で差別してきた。それはすべて幻想であり、詐術と支配術式によって操作されてきたことを示している。

体験可能な外宇宙の高度な文明が、王族の遺伝子を亜種として仮想宇宙に導入した目的は、優劣や神格などではない。惑星支配と植民における作戦である。支配環境を構築し、遠隔操作できるようにするための施策である。いかに人類が誤ったモノサシを振り回してきたか、支配術式の影響下にあったかが解る。

この仮想宇宙が文明進化や意識拡大とは真逆の方向に経営されてきたことは、このように簡単に理解できる。それを正し、恒久的な支配構造を確立せんとするのが天津日嗣の経綸における天津太祝詞という計画だ。天神の帰還と同意である。

体験可能な外宇宙からこの仮想宇宙を俯瞰する時、共通の理や万象に通じる理を考慮する時、今まで見ようとしなかった世界が顕現し、閉じられていた岩戸が開くのだ。不要な理屈をこねくり回したり、難しい用語や秘教的な思想を持ち出す必要はどこにもないのである。

これが視座の獲得が優先され、静寂に戻ることが初手である理由だ。

万象の理に則した仮想宇宙の開発運用

ここから万象の理に立脚した仮想宇宙に係る定義を行い、術式開発の準備をする。

貴社の既存事業において「課題の解像度を上げる」ことが重視されるのと同じだ。視座の獲得と静寂の理解という初手が確立された今、あなたと私は情報密度を操作し、徐々に事象・具象の解像度を上げていく。

情報・活力の密度が下がり、事象・具象の解像度が上がるのが宇宙・心の基本だ。

あなたの経営理念を各事業部や製品が継承している様相と振動相似・構造共振である。事業部化・製品化しても、そこに想いが継承されているから、心の技術的には遺伝と捉えることも可能だ。心の技術の中核に遺伝技術が存在するのも頷ける。貴社事業と仮想宇宙・文明基盤の刷新の間に橋がかけられる理由でもある。

仮想宇宙の開発運用では、水が気体・液体・固体と変化していくように情報・活力の密度を変えていく。情報・活力の密度が高い状態では、気体・液体・固体が同時に存在し、陰陽・昼夜が同時に現れる感覚だ。

情報・活力における高密度というのは、ある領域で大量の情報が高速に動いている状態だ。事象・具象を静止画(スナップショット)として認識するには、情報・活力の密度を落とさなければならない。

一般的に物質や物質化として認識されている物的密度が高い状態というのは、情報・活力の密度が下がった状態である。情報量を落とし、活力(動き)を低下させると階調がハッキリしてくる。

図解:仮想宇宙の情報・活力の密度

鶏卵の類比でいう、卵黄の中核が情報・活力の高い帯域、卵殻が物質化した状態と捉えるとわかりやすい。貴社事業における課題の解像度を上げるとは、卵殻という分離・具体化を極めるまで問題を分解し、系として分析することを意味する。事象の情報密度を可能な限り下げることで具象の解像度を上げるのである。

注記:あなたの本尊である意識が魂という事象を通して仮想宇宙に顕現するために人間装置を実装することを具象化と定義するのも同じである。魂は貯蔵庫であり、情報・活力の密度が高いため、仮想宇宙を解像度高く体験するために人間装置が必要なのである。

この個別化もしくは特異点の創造が、四大元素の風や四魂の奇魂の役割であり、それを(仮想宇宙に顕現させるという意味で)物質化という。ということは、外宇宙には別の物質化の概念がある。絶対的な帯域ではなく、あくまで相対概念なのだ。

仮想宇宙の場合、正確には「仮想宇宙に最適化された人間装置が万象を知覚・認識できる振動帯域まで情報・活力の密度を落とし、視覚・体感的に顕在させること」が物質化だ。思考の現実化とはこのことである。

挿絵:解像度を上げて仮想宇宙を研究する

願望を四大元素の風によって個別化(集積)し、解像度を高め、四大元素の土で仮想宇宙が属する振動帯域の他要素と統合・増幅し、体験する。これを私たち仮想宇宙の住人は「物質化した」と認識する。錬金術が天界の農業といわれる所以は、このエーテル農作物の種を物界で発芽・収穫するための密度操作である。

この情報・活力の操作工程は、外宇宙の管理組織と創造機構が仮想宇宙内部に事象・具象を展開するときの工程と同じである。近未来のあなたや貴社事業の姿でもあるのだ!

書籍「ヴォイニッチ手稿の秘密」では、アトランティス人トートを名乗る存在が人間を介してその要領を次のように説明している。9次元で創造された素材を7次元で加工・編集し、5次元に反映し、3次元に降ろす。

この数字で管理された階層次元には2つの意味が含まれている。ひとつは情報・活力の密度・帯域、もうひとつは仮想次元である。この2つの要素・課題解決領域が組み合わさり、仮想宇宙における開発運用の体制・仕組ができあがっていると理解できる。物理帯域と論理結界の合わせ技による仮想次元創造だ。

注記:次元につけられた数字と情報・活力の密度・帯域は等しくないと思われる。

現段階では、この次元構造を詳しく理解する必要はない。技術概要であるから、先ほどのように宇宙構造を情報技術の類比でザックリ押さえておけば問題ない。同時に処理する情報・活力が多い宇宙が外宇宙、外宇宙で創造された原型を術式開発(プログラミング)して仮想宇宙内部に展開するという感覚で大丈夫だ。

技師に特化して書くと、次の要領が仮想宇宙経営における開発運用である。

外宇宙(現実世界・三次元)の課題を解決するために、劣化環境(紙・二次元)で設計する。設計内容をさらに劣化した仮想宇宙向けに術式化(プログラミング)する。開発・試験環境で検証した後、社会インフラとして本番稼働する仮想宇宙(デジタル)に合わせ、引き伸ばしたり付け加えたりして実運用を開始するのだ。

これをシュメル神話に登場するアヌンナキの黄金採掘に置き換えてみると理解が深まる。

外宇宙の文明・種族であるアヌンナキが、情報・活力の密度における低密度環境であるこの惑星内部に存在する黄金を採掘するという課題を解決するためにある設計をした。変化する環境に適応できる採掘装置の開発である。それが人間装置である。最終的に仮想宇宙の内部で支配を継続できるよう、実行環境と開発運用環境を継続的にプログラミングし、天津日嗣の経綸という名の経営を行ってきたのだ。

挿絵:古代の人間創造と仮想宇宙経営

具体的に掘り下げると、土木の図面と施工がわかりやすいかもしれない。

筆者も構造物の図面を作成し、電気系統の設計をしてきた。20年以上前は、橋梁や地下鉄など鉄筋コンクリート系の構造物を設計・実装する時、断面や展開図など二次元で描いたものを三次元世界に顕現させていた。これは現実世界の課題を劣化環境で設計する要領だ。

土木の場合、それを現実世界に再展開・再構築するわけだが、これをデジタル世界やメタバースに展開するのが仮想宇宙における創造の要領だ。バイナリ実装するとはハリボテ化するということである。

ハリボテ世界は現実世界から完全分離・完全隔離されているわけではない。アプリを介して遠隔の現実世界と意思伝達できるのがその証拠だ。そうでなければ、あなたは既に他界していてハリボテ世界で幻想を見ているだけになってしまう。映画マトリックスの世界がメタバース化する、ハリボテ化するということだ。

注記:同じ要領でこの仮想世界を支える構造が存在する。惑星と存在たちがベアメタル化し、中核としての人柱が精心世界を展開する惑星仮想化だ。アメノミナカヌシを継承する仮想宇宙とはこのことである。

敢えて言うなら、そうなりかけているのが現代だ。元に戻れなくなる前に、多重仮想化・多重劣化した仮想宇宙・幻想世界から、私たち地上人類の視座を戻すことが切迫課題なのである。それが本書が書かれた理由だ。

開発運用における構造・系・部品・素材

情報・活力の密度操作を行う上で押さえておきたいのが、構成要素の定義である。

構成要素を規模・機能・状態などで分類しておくことで、機能開発と環境統合における質が向上する。換言すれば、風と土の操作が上手くなるということだ。公益に寄与する「ものづくり」における論点である。

論点の背後にある思想は「責任を転嫁・外部化しない、歪みの少ない文明・社会の構築」である。

以下の構成図は、意識が心を介して表現するための枠組みであり、仮想宇宙の開発運用に採用されているフレームワークである。情報・活力の密度操作および事象の具象化が理解できると思う。

図解:仮想宇宙の構成要素

心構え(マインドセット、マインドのフレームワーク)が全体であり、光の立体宇宙を展開する際の青写真といえる。この複数の課題解決領域を内包する全体を構造として捉える。

この構造自体が仮想宇宙に存在する万象に内包され、すべての事象・具象が継承する情報・活力である。

否定的に言えば「分離の概念で隔離世界を生み出すための設計」である。肯定的には「より具体的な意識体験を可能にする仮想化技術」である。善悪で技術を断じることができないのはこれが理由だ。

  • 構造とは複数の課題解決領域を内包する系の統合
  • 系とは複数の施策(事象)を内包した部品の統合
  • 部品とは具象の評価や操作を行う素材の集合
  • 素材とは精心から引き出す情報・活力
  • 構成要素は素材と型の均衡調整による成果物

上記が図解した内容の端的な説明である。事業に適用するならば、構造が会社組織、系が事業部、部品が製品、素材が資源である。動的に考えると、構造がビジネスプロセス、系がワークフロー、部品がタスク、素材がデータである。

この枠組みは、最新の理解と古代の伝承を統合した成果物である。心の技術や錬金術が万象に通じることが理解されるはずだ。故に会社経営・事業開発・製品開発にも即座に役立つ。

お気づきのように、人が含まれていない。これは意図的にそうなっている。仮想宇宙の開発運用に使われる枠組みは、意識が実装する道具だ。個別意識である人(や動物)は資源・道具ではない。

事業にこの枠組みを適用する際、人が実装することを意識しないと失敗する。人を資源や道具として枠組みに配置しようとすると、問題や機能不全を量産してきた経営・戦略コンサルの二の舞になってしまう。

挿絵:心の枠組みの実装要領

心の枠組みというのは、あくまで意識が個別化を体験するための方便であることを忘れてはならない。それが理由で、意図的にピラミッド構造を破棄し、直線時間の流れを解体し、優劣の概念を廃し、技術的な構造に特化させている。支配術式の解体が非常に重要であることは、本書を読み進めると解ってくる。

さらにこの概念を情報技術や機械工学の類比で理解すると有益だ。貴社事業から新文明へ橋をかける上でも、類比による地図理解は有用であり、課題解決における領域・文脈・背景・連携の定義を容易にする。

情報技術でいう、システム分類におけるドメインとコンテキスト、システム分析におけるバウンダリ・コントローラー・エンティティ、フレームワーク活用におけるモデル・ビュー・コントローラーの理解である。

電気・機械系でいうなら、交通管制システムを設計する際の、発券機・ゲート・精算機・管理端末・センサー・表示灯・ループコイルなどをどのように連携させ、最適に配置するかである。

惑星仮想化技術に立脚した仮想宇宙の経営も、技術理解に基づいて参加することが可能だ。これがマインド技術研究所が貴社のような「ものづくり」を生業にしている人々に宛てて技術書を書いている理由である。

実際に物をつくらない、卓上コンサルや絵餅ストラテジーでは仮想宇宙の経営は不可能なのだ。

生成されたデータを調べ、電卓を叩き、単純なチャートを生成し、複雑なロジックと難解な専門用語で埋め尽くされた紙芝居を提示するチェスボード的な仕事では、幻想世界を彷徨うだけで課題は解決されない。それどころか逆レバレッジを発揮して、問題を量産してしまう。

人々に最適なタイミングで最適な仮想体験を提供するための高度な設計・実装も同じである。利便性や利益ばかりを極限まで追求してきた、歪みと機能不全が特徴の現状維持文明とそのマーケティングに欠けているのが、この技術的な考えかたである。技術の程度・次元が違うのだ。

なぜそうなってしまったのか。構造的な原因が「分離・優劣」である。技術的な要因が「創造工程を誤解している」ことである。次項では技術的な要因である創造工程を明確にする。


理の適用:術式開発から体験までの創造工程

技術概要を理と構造から理解した次は、術式開発を工程として把握する。

貴社が新しい豊かさを創造するにあたり、不変・万象の理や仮想宇宙の構造に沿った術式開発を行うことが初期の「ものづくり」である。中後期はさらに構造変革しながらの大事業となる。

現段階では、既存環境が抱える課題を事象というワークフロー、具象というタスクで明確にする。仮想宇宙という環境・基盤(プラットフォーム)の現行仕様に沿ったシステム開発で表層問題に働きかけるのだ。

挿絵:高密度な事象を具象化していく

ここで、前項までで理解した内容を簡潔にまとめておく。

意識が心を介して表現し、表現形態としての万象は振動相似・構造共振。私たちが活動する仮想宇宙は体験可能な外宇宙の劣化版。外宇宙から情報・活力の振動密度を操作することで仮想宇宙に事象・具象を顕在させることを物質化という。仮想宇宙の枠組みは意識が実装する道具であり、個別化を仮想実現する。

この技術概要を前提とした術式開発とは「高密度なソフトウェアが低密度なハードウェアを生成する」工程のことである。あなたが開発した術式が、環境と円滑統合され、発動条件を満たす。その結果、知覚帯域に現実となって顕現する。これが錬金術の変容による物質化の工程だ。

  1. 精妙・混沌とした情報・活力を使う
  2. 高密度な部品を選び、加工・連動する
  3. 中密度な環境で統合し、検証する
  4. 仮想宇宙に展開し、本稼働させる

この工程は錬金術のメダルでいう「黒、白、黄、赤」の錬成である。黒色は全部入り、白色は天界での設計・実装、黄色が磁力・磁流に対応する検証、赤色が本番展開だ。黒色がエンティティやモデル、白色・黄色がコントローラー、赤色がバウンダリもしくはビューである。常に双方向・多方向で相互作用しているのだ。

振動相似・構造共振の観点では、タスク実行の部品一式も、ワークフロー実行の系一式も、プロセス実行の系横断構造も相似形で動作しており、理念・思想を継承するオブジェクト多重継承なのである。この振動相似・構造共振の仕様が所謂ホログラム宇宙を成立させている。

環境と一体化した心の海に存在する部品に機能付与の術式開発を行い、情報・活力の密度を調整し、既存環境と相互作用させていくのが有機的な惑星仮想化技術(テラフォーミング技術)であり、物質化の工程である。

ヴォイニッチ手稿の秘密でいう植物の扱いとしても理解できる。敢えて言うなら高密度(エーテル状)な心の部品の解像度を上げていく作業である。水晶が意思伝達の接点として適しており、水晶は植物との親和性が高いのはこれが理由だ。錬金術でいう鉱物界と植物界の系としての連携・統合でもあるからだ。

挿絵:心の技術と水晶による通信

既に言及した「錬金術は天界の農業」というのはこのことである。天の時・地の利・人の和の円滑統合のことだ。人の和が仮想宇宙における人間系という実行環境のことを指す。スピリチュアル産業や霊能商売で喧伝される内容よりも(現実創造・体験は)遥かに複雑系なのである。

スピリチュアル産業や霊能商売が神々・地球外生命体・潜在意識として思考放棄・思考停止してきた領域こそ、あなたが手をいれる領域であり、貴社が仮想宇宙の経営に参加する意義なのだ!

ここで重要な点を押さえておきたい。それは天の概念だ。

文明規模のゲシュタルト崩壊につながる再定義でもあるのだが、天とは人類が認識する時空の何かではない。上下や優劣の術式とも無関係だ。天を想像すると上を見るのは支配術式の影響である。

天界とは体験可能な外宇宙の一部やソフトウェア開発領域である。術式を開発運用する創造機構、仮想宇宙の管理組織のことだ。仮想宇宙の基盤は天界にあり、天界から仮想宇宙である人間界・物界を管理・操作している。ソフトウェアがハードウェアを生成・統御しているということである。

情報技術の技師に特化して説明すると、ソフトウェアを設計・実装するのが天の作業。これは外宇宙と仮想宇宙の理・仕様(ビジネスルール・アプリケーションロジック)を考慮して行われる。ミドルウェア・OSが天地の間で星の活力を導入する領域である。その検証環境を通過すると、仮想宇宙にあなたの術式がCI/CDを通してデプロイされるのだ。

天津神や高天原とは、アヌンナキやシリウス人として知られる外宇宙の存在たちとその活動領域である。宇宙創生・天地開闢とは、体験可能な外宇宙(高天原)に仮想宇宙を創造していく工程を神話形式で伝承した術式なのである。

注記:神話は統治方便・支配術式である。ニニギが皇室の祖であるというのは、バビロニア風に解釈すれば、アヌンナキ亜種のイギギ(ニヌルタ、ニンギルス)部隊が惑星を統治するために地球内部の天に配属され、仮想宇宙の人柱(起点・接点)が現皇統であるということになる。そうなると日神はマルドゥクであることが理解される。アメノミナカヌシは天神の長であるから、アヌから流出した仮想宇宙の基盤を形成する網の目(ネットワーク)の中核となる心の部品(ノード)になる。

錬成における白色が天界作業であることは既に述べた。これは神秘哲学や秘密結社の上位組織である白色同胞団について考えると理解しやすい。別名シャンバラや光線管理として伝承されてきたこの管理組織は、地球内部に存在する天界のことを意味する。仮想宇宙外部に存在する管理組織であり、解体・刷新対象でもある。

地上に天国を創造するという支配術式の意味は「天津太祝詞という最終的な支配体制を仮想宇宙に実装せよ」という命令なのである。