調香で解く遺伝技術とヴォイニッチ手稿

研究ノート 著者:Mana K  投稿:2024年11月05日

調香という高度な技と感性。いくつかのお香を何度も試しているうちに、共通素材から個性を生み出すという遺伝技術の基礎概念が見えてきました。

未来技術を既存事業に導入する

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概要

伝統的な職人技。その本質を探っていくと、心の技術に辿り着きます。心の技術は植物的な共通素材を調合するという点で、有機的な心の部品を発芽させる遺伝技術と関係があります。その技術こそ、天界の農業として伝承されてきた、錬金術と深く関係しているのです。


調香から遺伝技術の本質を解く

新しい時代の豊かさを創造する「ものづくり」は、伝統的な職人技とつながりを持っています。調香師も同一素材から多様な品を生み出すという点で、共通基盤から固有の物を生み出す「ものづくり」といえます。

共通基盤から固有の物を生み出すという技術を突き詰めていくと、遺伝技術に辿り着きます。惑星環境に播かれた心の種をどのように発芽させるか。それが(直線時空の縛りから自由な)流体技術であり、遺伝技術の本質である。マインド技研はそう考えています。

調香によって、白檀・沈香・伽羅などの基本素材と龍脳・丁子・桂皮・甘松などの天然香料を組み合わせて個性を出したり、伝統を継承するのが職人の腕の見せ所だと感じます。筆者はお香初心者ではありますが、複数の製品を何度も何度も試していくうち、とても重要なことに気づきました。

実験中のお香たち

調香は、遺伝技術に通じるものがあります。

惑星環境に存在する共通素材を活用し、自然環境がそのままでは成し得ない物事を創り出すことです。しかも、多様な個性を経験すればするほど、今まで気づかなかった個性や特徴が再認識されていくのです。

これは錬金術とも共通します。もっといえば、遺伝技術と錬金術は同じものです。自然の流れを促進するような形で協働する。自然という巨木に接木して、世界を拡張する。有機的な素材を活かす形で創造を行う。つまり、強引で利己的な遺伝工学と真の遺伝技術の間には、天と地ほどの差があるということです。

こう考えてみてください。あなたは惑星環境に遺伝情報を伝播した存在たちのひとりです。その遺伝情報には、文字通り「あなたの想い」が込められています。特徴も含まれています。肉と霊、物質と精神に境界はなく、すべてが大きな流れと動きの中で、精妙かつ漠然と揺蕩っています。

その惑星環境に、とても高度な科学・技術力を持つ存在たちが降り立ちました。外部から持ち込まれた遺伝情報、すなわち文明基盤、彼らの思考様式・行動規範を惑星環境の素材と調合したのです。認識という観点で、まだ天地の区分が定義されていなかった時の話です。

この文明基盤の追加により、自然がゆっくりと経験を蓄積し、進化していく過程が急速に圧縮された時期がありました。遺伝技術による促進が行われたためです。天地人の境界が(便宜上)設けられ、地球外の天界、地球内部の天界、地上文明、地下世界などが惑星固有の仮想宇宙として動作するようになりました。

それを見た他の種族も、同じように惑星環境に降り立ち、実験に参加しました。これにより、惑星に播かれた心の種、すなわち心の部品という共通素材が、同じ素材で包み込まれた惑星環境という開発環境によって農作物のように育まれていったのです。それゆえ、錬金術は「天界の農業」と呼ばれるようになりました。

単一の線香ばかり薫いていると、偏りが生じます。例えば、漢薬の主張が強い白檀香のみ薫き続けていると、新しい発見は起こりにくくなります。ところが、白檀一味の品を試したり、沈香と天然香料の配合を味わったりしていくうち、もともとの線香に別の表情があることに気づきます。

違いはあれど、それらは共通素材・共通基盤から創り出された品なのです。あらゆる変数が加味され、職人の感性がそれを活かす。そのように、自然の進化に準じた創造が行われることで、惑星文明というのは繁栄していきます。長い間宗教的な対立案件であった、創造と進化は両方であるというのが真実なのです。

白檀・沈香・伽羅がそうであるように、素材が枯渇してくる時もあります。偏りと利権争いによってです。これ以上革新的な調合ができなくなる飽和点があるかもしれません。伝統の限界を感じる瞬間です。

その時、品にも文明基盤にも創造的破壊が起こる時があります。その転換点はイノベーションであり、文明規模のゲシュタルト崩壊です。現代起きている破壊と創造、世代交代、幽界崩壊などはそれを示しています。お香に関していえば、もはや線香に火をつけるという様式自体が崩壊する可能性すらあるわけです。

遺伝技術の詳細に目を向けると、書籍「ヴォイニッチ手稿の秘密」には、多様な植物を調合して種族の根を創造する図案が載っています。この多様な植物が心の部品であり、思考実験で確認したようにあなたが伝播した物(想い)です。情報密度の高い帯域では、形態即機能であり、表現は明確です。

ソフトとハードに境界はなく、精神と物質は同じ物なのです。情報密度の違いや設定によります。

詳細にいうと、形態即機能の要領でソフトを開発すると、ハードへと情報密度を落とし、対比(分離)が強まるため解像度が上がっていきます。装置を介して知覚する帯域を制限すれば、それはまるで分離・独立した状態で動作しているように体験されていきます。これが心の技術です。

私たちが主に活動する現状維持文明という帯域は、直線時空の概念に縛られています。よって、心の部品を集積・統合・増幅して行う進化に準拠した創造活動というのは、爬虫類から爬虫類人種への一方通行な線形進化として認識されてしまいます。しかし、現実はそうはなっていないというのが要点です。

超古代的な物は、私たちの未来であり、未知の技術であり、未開拓の領域です。それは、沈香に龍脳という(植物が醸成した古い)心の部品を調合し、先進的な品を創り出すことに似ています。

デジタル技術でそれをオブジェクト指向と呼びます。あらゆる部品を集積・統合・増幅し、共通素材や共通基盤から個性豊かな事象(オブジェクト、インスタンス)を生み出していくのです。

重要なのは、その文化醸成の方向が一方通行ではないという点です。

仮想宇宙を世界の全てだと誤認していると、この現実を理解するのに時間がかかります。いったん納得してしまうと、直線時空の実行体験の元になっている世界が知覚されてくるため、複数世界に同時に接続している感覚が復活します。あらゆる術式、四大元素の帯域は、直線的な知覚の外に存在するということです。

このように、調香という「植物由来の共通素材を感性と技術力で調合する職人技」は、心の変容を調律する錬金術と似ており、心の部品という性質から植物という有機素材を活かす形で創造する点で、大きな未来が開けています。伝統をこのように捉え直すだけで、世界はまったく異なって見えるようになります。

私たちが主張している、精妙な「ものづくり」の達人たちが新しい豊かさを創造するという要点は、決してポジショントークでもマーケティングメッセージでもありません。そこにはこのような根拠があるのです!


ヴォイニッチ手稿の秘密について

チャネリング本「ヴォイニッチ手稿の秘密」には、植物に似た素材から種の基礎(根)を合成する概要が書かれています。258ページ以降にその詳細が書かれています。

この本をどう捉えるか。それは、錬金術やカバラをどう捉えるかと同じであり、デジタルや生成AIの扱いかたと同じです。スピ産業やチャネリングのリスクが非常に高いことは事実です。生命の木、占星術、タロットカード、数字さえ同じです。岩戸開きにまつわる情報・出版物ですら、リスクはかなりあります。

詐欺系や仮想宇宙の技術仕様として捉えるか。それとも神が創造した全宇宙として信仰・流布するか。同じ事象を扱うときの立場・観点が、リスクとの付き合いかたを大きく左右します。

マインド技研は技術研究所です。心の技術を研究することが使命であり、存在意義の一部です。今回の研究ノートでは、本に掲載されている情報を調香とかけ、遺伝技術として解きました。

ただし、私たちの研究がヴォイニッチ手稿を肯定しているわけではありません。同様に、出版社を支援しているわけでも、トートと呼ばれる存在を盲信しているわけでもありません。あくまで技術研究の一環として参照しています。これは犯罪心理を研究する機関が、犯罪を支援しているわけではないのと同じです。

この解説本で説明されている人体のプログラム的な植物群は、ウィングメイカーの作者、ジェームズ・マヒューがドクター・ネルダに語らせた「ファンクショナル・インプラント」と同種のものである。それがマインド技研の見解です。そこに天体・惑星系から自我系・遺伝系へと接続し、仮想宇宙の中核部分である人間系をつくり上げています。