第2章:プリマ・マテリアの発見と秘密の鍵

Mana K が 2023年07月04日 に投稿
2024年12月24日 に更新
万象の共通素材であり、根源ともいえる第一質量プリマ・マテリア。その本質を理解するため、あなたと私は意識を使って時空を旅する。

第一質料にまつわる謎

第一質料プリマ・マテリア。すべての錬金術師が求め続けたその素材。哲学者の卵を用意するために必要な素材。それなくしては、物質の変容や金属の錬成が不可能である素材。逆に、これさえあれば作業を始めることができるといわれる謎の素材。

そして、その謎の素材は誰でも手に入れることができるのに、すべての者が無視し、雑に扱っているといわれる。ある者はそれを水だといい、ある者はそれを世界霊魂であるといい、ある者はそれを氣であるという。エーテルやプラズマと同一視する者もいるようだ。

本当のところは誰も知らず、錬成に成功した者たちは固く口を閉ざしてこの世を去った。

とはいえ、手がかりはある。少し視野を広げて近い分野の情報に目を向けることが有効だ。例えばカバラ。錬金術とカバラは密接な関わりを持ってきたし、私のようにキリスト教の教義を幼い頃から徹底的に叩き込まれた人間には、解読できる可能性はそれなりにあるはずだ。クリスチャン・カバラなんていうカテゴリーがあるくらいなのだから。

現存する資料や伝承によると、カバラはアトランティス時代の残留思念のようなものといわれる。超古代文明のテクノロジーに関する手がかりであるとも考えられているようだ。ということは、いわゆる「失われたアーク」とか、秘密結社が探している「失われた言葉」などとも関連があるはずだ。どうやら錬金術を続けていれば、異世界の文明を現代に顕現させることもできそうだ。


謎を解く公開鍵の共有

少し話が逸れるが、重要な秘密をここに記録しておく。失われた言葉を探る鍵は、シンボルや心象だ。シンボルで埋め尽くされた秘密結社の建物を見ればそれは明らかだ。アニメでもよく見かける魔法陣や古代文字もそうだ。ルーン文字やカタカムナもシンボルだ。私が古代エジプト魔術を継承する団体に所属していたとき、集団儀式にはあらゆるシンボルが設置されていた。

錬金術書を読む時、そしてその挿絵を黙想する時、私たちは直線時空を超えた錬金術師ネットワークへの接続を試みている状態だ。ネットワーク通信でいう「TCP/IPのハンドシェイク」はできているので、後はプロトコル上で稼働しているアプリケーション層のセキュリティをクリアすれば、秘密の錬金術ネットワークに参加できる。そのためには鍵が必要だ。

この鍵は、これからはじまる私たちの「錬成の旅」に常につきまとう。よって、ここで謎を解明するための「公開鍵」をあらかじめ共有しておきたい。そう、見えない世界の扉を開くには、秘密鍵と公開鍵のペアが必要になる。まるでSSHの鍵認証である。ちなみに、パスフレーズは呪文や詠唱だ。秘密鍵の正体については、別の機会に記録したい。

失われた言葉の鍵は、特定の言語(language)というよりも、バイブス。そう、バイブレーションに関係がある。あえて波動や周波数とせず、バイブスとしたのには重要な理由がある。スピリチュアル産業が食い散らかした誤解や間違いと区別するためだ。

私たち錬金術師がバイブスの話をするとき、それは音や光を多元的なネットワーク通信として扱う、意思伝達の手段と理解してほしい。電磁波を扱いながら音波を操作するようなイメージだ。それを実際の行動や、術式にエネルギーを通す儀式によって実践している。

もう、おわかりだと思う。失われた言葉は「動き」なのだ。森羅万象すべてに通じる言語を使った、ある呪文のようなもの。そのヒントは、現代風に翻訳すると動きとなる。量子や遺伝子レベル、鉱物界、植物界、動物界、そして私たち人類や四大元素にまで通じる共通言語。それがまさしく動きなのだ。これは、小さな魔術を実践しはじめれば徐々に理解される、宇宙の基本仕様だ。

動きが知覚されるとバイブスとなる。バイブスは雰囲氣(atmosphere)をつくり出す。雰囲氣という単語には、オーラや氣候などの意味も含まれる。アンビエント音楽も雰囲氣が重要だ。ゆえに、失われた言葉の鍵はバイブスであり、これから私たちはこの鍵を何度も使うことになる。

理解したと思う。失われた言葉の鍵となるバイブスを正しく使えば、私たちが実践する魔術や錬金術の威力と効力に、圧倒的な差が生まれるということだ。もっというと、あなたが今すでに持っている秘密鍵も、バイブスに深い関係がある。そして、さらなる極秘の展望は、失われた古代アークすらも、この公開鍵と秘密鍵のペアで開く可能性があるということだ。


錬金術師のタイムトラベル技術

さて、ここで私たちは、遠い過去にタイムトラベルしようと思う。どうやら手がかりはアトランティスや超古代文明にありそうなので、まずは過去を探ってみたい。ただし、あなたも私もそんな高度なテクノロジーをいきなり使えるわけではないので、今回は一番コストがかからない方法で行くことにする。

それは、意識を過去に飛ばすというテクニックだ。間違っても、頭の中の記憶や自分の周囲にあるメンタルな情報を拾って、過去に飛んだ氣にならないようにしたい。なので、できれば周囲の書籍やデバイスを遠ざけ、ブラウザのタブは閉じ、下意識(潜在意識)が拾う雑多な情報を減らしておきたい。下意識は遺伝系であり、幻想の世界とも強固に結びついている。そのせいで、思考ノイズや妨害術式の宝庫でもあるのだ。

この意識を飛ばすというタイムトラベル。正確には、意識を飛ばすというより、過去の相似形な意識にチューニングして、遠隔から共鳴させる。だから私たちは肉体を飛ばす必要も分解する必要もないし、アストラル投射や方舟も必要ない。

意識を過去と共鳴させながら、あなたと私はテレパシーで意思伝達を行う。テレパシーといっても、日本語や英語ではなく、情報密度の非常に高い「哲学者の卵」を構造共振させる。その哲学者の卵がホログラムとして展開され、あなたと私でマインド(心象)を共有することができる。この手法は、言語情報をホログラム展開するときにも使える。

ネットで例えると、Zoomでビデオ会議しながらチャットしたり、動画を見ながらSlackやDiscordでコミュニケーションするのに似ている。それを意識と心を使って実現させる。

少し遠回りになったが、振動・雰囲氣という公開鍵を共有した。そしてこの記録を通して、お互いの間で心象を共有するための意思伝達に係る仕様も伝えた。

相似形の意識で遠隔共鳴する。つまり、あなたと私との間で「形の錬金術」と「哲学者の卵」を通して、相互通信できるよう準備したということになる。

いいかえると、これはヘッドセットもメタバースも不要な、超能力による異世界体験だ。今この記録を読んでいて、立体的なビジュアル、情報の構造、モノゴトの関連性などがあなたのマインドに展開されていれば、すでに超能力通信は成立している。それが、あなたの意識を遠隔の相似形なモノゴトに同調させるということだ。

この基本テクニックを強化すれば、あなたの意識は過去と共鳴する。この記録に同調し、テレパシーのプロトコルを確立する延長線上で、私たちは過去を探索する。サーバー管理者がクラウドにSSHでログインして、そこから複数のサーバーを更新するような要領だ。

それがこの記録の役割だ。だから、あなたのような特殊な秘密鍵を持つ者としか共同作業できない。そんな、超パーソナライズされた秘密のテクノロジーだと理解してもらえたと思う。こればっかりは、統計確率をベースにした今の人工知能では到達不可能な領域だ。

この超自然的な意識のテクノロジーによって、私たちの錬成の旅は、文字通り直線時空を超えてはじまる。そして今回遠隔共鳴する遠い過去とは、超古代文明が栄えたいわゆる「黄金時代」である。そう、ターゲットは、この惑星テラの黄金時代だ。


第一質料の探索と発見

当時、日本はまだ大陸と地続きで、インドあたりにも今より広大な陸地があったと思う。そして私たちは第一質料が何か、今よりよくわかっていた。当時の文明は錬金術がテクノロジーと深く融合していたので、隠された秘術なんてなかったようにも思う。

それでも、エネルギーを扱う錬金術というのはリスクを伴うので、最先端のテクノロジーを研究する科学者や、エネルギー管理センターなどは厳重に守られており、市民からは隔離されていた。誰でもその恩恵を「無料で」受けられたし、エネルギーを効率的に集めて変換するテクノロジーも広く知られていた。けれども、セキュリティは高度に管理されていた。

それは、扱いを知らない者が事故を起こすのを避けるためでもあった。今でも、原子力発電所に素人が自由に出入りしたり、プルトニウムを車のトランクに入れて輸送することは非常にマズイ。それと同じだ。ただ、より大きなリスクとして懸念されていたのは、武器の開発、利権争い、他種族との戦争だった。

ハッキリいえることは、超古代から現代に至るまで、この惑星の歴史というのは利権争いだということだ。これは今のエネルギー戦争、情報戦争、人々の意識という強力なエネルギー資源の争奪戦、ビジネスとマーケット、経営者のマインドセットなどを広範囲に観察すれば、錬金術師や魔術師にはすぐ理解されることだと思う。

私たちは遺伝子の設定、つまりプログラムをそのまま外界に投影・表現している生き物なのだ。超古代から連綿と続く争いの表現は、この現代にもシッカリと受け継がれている。このことが理由で、第一質料とその扱いについては、これまで非常にセンシティブであったといえるだろう。現実問題、古代の意識に共鳴すると判るように、一部の文明はそれで滅んだし、惑星の磁氣グリッドを混乱させ、ポールシフトの原因となったのだから。

過去、アストラル界と呼ばれていたエリアを遠隔透視すると、この惑星の地下には文明があった。そこには私たち人間種とは異なる種族が、凶暴な戦いを繰り広げていたことが視えたはずだ。私も何度か危ない思いをしたことがある。つまり、惑星の歴史も惑星内のあらゆる異世界も、私たちが認識するこの現実も、錬金術や魔術によって多くの問題が引き起こされてきたのである。そして、それは第一質料とその扱いに大きな原因があった。

フルカネルリというフランスの錬金術師の名を聞いたことはあるだろうか。達人カンスリエの師とされる謎の人物で、ノートルダム大聖堂の秘密を明かした書籍などは有名だ。噂によると、フルカネルリもエネルギー関連の利権争いに巻き込まれたとか、それが理由で姿を消したなどといわれる。

さて、タイムトラベルと超古代文明に意識を戻そう。

以前、この記録に書いたように、錬金術とは「意識とエネルギーを扱うテクノロジー」だ。ゆえに、この遠隔共鳴も錬金術師のタイムトラベル手法としてよく利用される。ぜひ、この記録をリアルタイムのアンカーにして、あなたの意識を自由に移動させてみてほしい。

エネルギーとその扱い。そう、第一質料というすべての物質の元となる素材は、エネルギーと関係がある。ただし、それは科学的な表現を借りるならば「ポテンシャル・エネルギー」ということ。なので、そのままでは使えないから「プリマ・マテリア」なのだ。

ここで、アトランティスの意識に遠隔共鳴してみてほしい。彼らは「ヴリル」というエネルギーをうまく使っていた。ヴリルをどう使っていたのか、よく感じてみてほしい。集めて変換していたのではないだろうか。ヴリルを集めて用途に応じて、錬金変容していたのだ。

では、ここでカバラをメンタルなデータとしてこの遠隔共鳴に加えてみてほしい。

特に生命の木と呼ばれるセフィロトの構造だ。セフィロトは意識のフレームとして作用するし、ホログラムのプロトタイプやテンプレートとしての役割を果たす。コンサルティングやアプリ開発でいう、フレームワークとして活用されてきたモデルだ。今どきのAIでいう、複数のモデルをシステムとしてつなげて、その処理プロセスのパターンで違いを生み出すための設計図だ。

ちなみにセフィロトの光球セフィラがAIモデルの位置づけだ。ただし、統計確率的なロジックではなく、もっと有機的な人工知能として使われていた。それは、現代風にいうと「アーティフィシャル・バイオ・インテリジェンス」ともいえるもので、それもヴリルの活用が関係していた。そして、それはもちろんマインドが投影するホログラムや、遺伝情報などとも相互作用していた。

もう少し深く、テクノロジーに共鳴してみてほしい。エネルギーはカバラでいう左右の柱と、その相互作用にも関係している。深いところで感じたのではないだろうか。それはヘルメス主義者たちが「ジェンダーの原理」と呼ぶ柱のことで、日本でいう「カミムスヒとタカミムスヒ」の関係に似ている。エネルギーの変換が進んだ段階で例えると「イザナギとイザナミ」といったところか。

今日から私たちは、この古いジェンダーの概念を棄ててしまいたい。もちろん、スピリチュアル産業が散らかした混沌もあるが、それ以上に分かりにくいし、時代にそぐわないからだ。私たちは魔術師であり、錬金術師だ。なので、ここはテクノロジーを扱う者らしく「電氣と磁氣」として再定義したいと思う。そうすれば、磁氣エネルギー単体ではなく、電磁氣であると解るし、電氣だけでなく磁場・磁界との相互作用でホログラムを組み立てることもできるようになる。

このように、タイムトラベルしつつエネルギーを複数の側面から調べると、ある重要なことがわかってくる。第一質料の正体だ。ここで、私個人の過激な見解を述べておきたい。

第一質料、プリマ・マテリアとは何か?

それは複数ある。厳密には、ひとつの原因を核とした何かを複数の側面から定義するようなものだ。ゆえに、術者の目的に応じて映し出される内容が異なる。例えば、ゼロイチでこの世界にないモノを創造したい場合と、現存するエネルギーを流用するのでは、定義が異なる。しかし、その2つはまったく同じ素材が元になっている。

それを定義するとしたら、いったいどうなるだろう?

意識とエネルギーなのだ。そして、エネルギーは意識がつくり出した素材だ。それが理由で、第一質料を純粋意識とする錬金術師も正しいし、条件づけされていない純粋なエネルギーをプリマ・マテリアとして集める魔術師も正しい。条件づけされていない純粋なエネルギーというものを集めることができればの話ではあるが。

よって、最初に述べたあらゆる定義 - 水、氣、世界霊魂、エーテルやプラズマも、第一質料の多様な側面だ。ただ、より厳密に定義すると、第一質料は意識そのもの、もしくは純粋なエネルギーを指すと私は捉えている。

そして、私たちがこの後探索する「四大元素」というエネルギーを操作するプログラムも、突き詰めていくと意識の純粋な状態であると解る。ゆえに、条件づけされていない純粋なエネルギーを第一質料として求めるのであれば、現状を維持する四大元素を解体しなければならない。それが、私たちがいう「術式解体」なのである。