概要
心の檻とは、私たち人類が歴史を通じて築き上げてきた規則などです。私たちは心の檻で自身を狭い領域に閉じ込めてきました。その正体を見定め、破壊していくために芸術を技術と統合します。
音声解説を聞きながら、画像資料をご確認ください。理解が深まるように設計されています。
心の檻の正体を見定める
心の檻の正体は「幻想を継承・強化する部品」です。
それは文字通り無数に存在します。モノゴトの背後に視える術式タイプの時もあれば、カンバンのようにハッキリ見える時もあります。法律、ローカルルール、マンションの「しないでください」系の張り紙なども、心の檻の一種です。
その心の檻をアートで表現し、技術的な解説を加えたのが、この資料です。
毒々しい、非常に限定された色彩で構成された仮想宇宙でホストされている幻想系。その幻想系と遺伝系の円滑な相互作用により、心の檻が直線的に大量発生しています。
直線的に大量発生している。ここがポイントで、直線時空という幻想系を継承・強化することで存在しています。心の檻とは直線的、線形的、手続型の概念を継承する形で生み出されていることが多いのです。
書籍「10倍成長」や「行動探求」にも書かれている通り、非線形的な思考様式を実践する人を、直線的な思考様式の人は強く否定し、時に攻撃します。心の檻から自由な人の思考様式・行動規範を理解できず、異端者として攻撃するよう、遺伝系でプログラムされているのです。
一般的にそれは現状維持や文化的ホメオスタシスとして認識されています。
心の檻から自由になる
カンタンにいうと「正体を見定め、距離を取って観察し、外す」ことが解決策です。
自由の翼は誰かが実装してくれるわけではありません。放っておけば自然が勝手に生やしてくれる物でもありません。かつてウィングメイカー(WingMakers)という神話がありましたが、私たち個々人の気づきと行動によってなされると、神話でも語られています。
- 前提を疑う(批判的思考)
- 自動操縦を止める(断捨離)
- 問題を俯瞰する(メタ認知)
- 観察と実験の反復(意識的な行動)
まるで事業の立ち上げやアプリ開発のようです。心の檻を解体し、破棄する作業は、事業における最適化やイノベーションと同じです。規模や難易度が桁違いではありますが、基本的には同じです。
強いていえば「非線形的」であるという点だけが異なるかもしれません。とはいえ、10倍思考の実践でも非線形的に思考・行動しますので、ほとんど同じということができます。
成功要因は「芸術と技術を統合し、新しい気づきを得られるかどうか」です。
10倍思考で心の檻を破壊する
前述の「10倍成長」という本に、とても興味深いことが書かれていました。自動操縦を止め、問題を俯瞰し、観察と実験を繰り返すために役立つアドバイスなので引用して終わります。
心理的柔軟性には、"自身を中身(コンテンツ)としてではなく、背景(コンテクスト)として見る" という重要な側面がある。これができると、考えや感情と一体化しすぎることがなくなる。人は、考えや感情そのものではない。それより、考えや感情などのコンテンツが流れていくコンテクストとして自分をとらえると、コンテクストを変えることでコンテンツも変えられるのだ。
本当の自分である意識を「背景」として認識することで、大量に存在する心の檻という「部品」が知覚される。その大量の部品は幻想系と遺伝系という「サブサブ背景」から発生し、仮想宇宙という「サブ背景」で運用されていることが視えてくる。
芸術と技術を統合し、アート思考とシステム思考を組み合わせると、真の世界に気づきます。真の世界は心の技術でできている。新しい時代、最高の文明で「ものづくり」に従事することは、心の技術を駆使することと同意。このような新しい気づきを得ることが可能です。
まさに10倍思考であり、過去の延長線上ですべてを捉える2倍思考では到達が困難な領域なのです。