錬金術の文献を解読:万象の構成要素を解く

研究ノート 著者:Mana K  投稿:2024年11月11日

バシリウス・ヴァレンティヌスという有名な錬金術師が書いた文章の解読です。賢者の石の正体、万象を構成する要素について、心の技術で明確化しました。

未来技術を既存事業に導入する

経営者や事業責任者で、心の技術に共鳴し、既存事業への導入を検討されている場合、議題とともに面会を予約いただけます。

概要

ヘルメス思想や錬金術。謎だらけのその世界。これまで金融や陰謀などと結びつけられてきました。一部を解読した人がいたとしても、それはクンダリーニ覚醒や幽体離脱にとどまっていました。真実は、貴社の「ものづくり」事業に適用できる「万象に通じる技術仕様」である。これがマインド技研の見解です。


有名な錬金術師の著作を解読する

書籍「The Hermetic Museum: Volume I」には、バシリウス・ヴァレンティヌス(Basilius Valentinus)が書いた「12の鍵」が掲載されています。この書籍は、ヘルメス思想や錬金術の集大成的な物で、様子のおかしい文章も多いですが、有意義な情報も散在しています。

執筆中の錬金術師

研究のしかた、視座の置きかたによりますが、人類の主権と自由を達成する上で非常に有益な資料です。古典や伝統の研究が有益になるのは「何を目標に、どこから見て、どう実行・検証するのか」が適切であるときです。試行錯誤や方向転換を前提とした上で、事業開発・技術開発・製品開発とまったく同じです。

今回の研究ノートでは、著作の一部を抜粋・翻訳し、心の技術とはどういうものかを解きます。

I have already indicated that all things are constituted of three essences—namely, mercury, sulphur, and salt—and herein I have taught what is true. But know that the Stone is composed out of one, two, three, four, and five. Out of five—that is, the quintessence of its own substance. Out of four, by which we must understand the four elements. Out of three, and these are the three principles of all things. Out of two, for the mercurial substance is twofold. Out of one, and this is the first essence of everything which emanated from the primal fiat of creation.

この文章は、12の鍵の後に載っている「古代賢者の偉大な石に関する小冊子(Tract concerning the Great Stone of the Ancient Sages.)」という項目からの抜粋です。以下、筆者訳です。

私は既に万象は3つの本質から構成されていることを指摘した。水銀・硫黄・塩である。そして、この書籍で何が真実かを伝えた。知るべきは、この石が1、2、3、4、5からつくられていることである。5は、それ自身の本質である第五元素である。4は、四大元素として理解される。3については、万象には3原則(原理)がある。2については、水銀物質は2つである。1については、創造における原初の命令(光)から流出した万象の本質である。

いったんザッと翻訳しましたが、詳細を解く前に共通認識(前提)を確認します。鍵を使わないと、適切な扉が開かないようになっているからです。古い扉をそのまま開けると、古い世界に連れて行かれます。新しい鍵を使うと、新しい世界への扉が開くようになっているのです。


解読の鍵となる要点を把握する

2017年、カンボジアのプノンペンで超越瞑想(TM)を習得したときのことです。教師にウパニシャッドの英訳はよく選んだほうが良いといわれました。理由は「意識が何かを理解しないで翻訳している書籍も多い」とのことです。同じことが錬金術の著作、心の技術、真実の探究にも当てはまります。

秘密の扉を開く錬金術師

仮想宇宙の森羅万象は振動相似・構造共振であり、ある中核要素を文明基盤として継承しています。それゆえ、商業的・産業的「ものづくり」を進化させる場合も、同じ技術仕様を適用できるのです。このことが理解されると、貴社の事業に長期的で建設的な影響を多面的にもたらします。

西洋錬金術は必要以上に複雑化され、暗号化され、秘匿されてきました。多くの場合、それは一部の「選ばれた者たち」だけが知識を共有し、この仮想宇宙の経営(というか操業)に参加するために用いられてきました。秘匿せざるを得なかった歴史的背景があるとはいえ、望ましくない結果を量産してきたのです。

わかりやすくいえば、Webtoonで連載され、アニメ化された「神之塔(Tower of God)」が近いです。この比喩は、外塔・内塔・中間地帯として区分されている作品の世界観と俗世・次元上昇を比較すれば、納得がいくはずです。大門・本堂・奥の院なイメージです。

注記:この世界構造(仮想宇宙の構造)は、肉体・幽体・霊体の構造と振動相似・構造共振である。

個人が西洋錬金術を研究する際の罠は、謎解きで満足してしまうことや、卓上理論でわかった気になることです。所謂「頭でっかち」で実は何も理解していなかった、ということが発生してしまうのです。これは現代の陰謀論、人気の動画コンテンツ、そして経営・戦略コンサルに共通するものがあります。

これが錬金術に対するマインド技研の見解であり、問題提起です。

同じことが神道や言霊にもいえます。文字通り神秘主義というのは、秘教的であり、まるでその秘伝が特別な物であるかのように設定することで、優劣・階層・選民思想を強化し、次の幻想に人類を放り込む「しくみ」となってきました。その謀略がうまく作用していることは、エンタメ系スピ産業を見れば解ります。

今、さらに次の幻想に人類を放り込む「しくみ」が、宇宙理論の形をとって現れています。

こういった情報に共鳴するのは当然のことです。なぜなら、本当の大宇宙(の技術仕様)を継承し、振動相似・構造共振しているのが、この仮想宇宙(劣化版)だからです。幻想は事実そこに存在しており、その幻想を支える真実の一部と相似・共振しているのです。

理論・思想を鵜呑みにし、思い切り偏った実験によって、真実を検証することはできません。最大の理由は「幻想を仕様通りに検証しても、真実は隠されたままであり、自由にはなれない」からです。

錬金術の中核である「賢者の石」が浄化された幽体である以上、それは仮想宇宙の幻想ホログラム(集積・増幅)に限定された成功と自由です。古典や伝統を研究するときは、このことを念頭に置く必要があります。

前述の通り、その成功・自由とは、仮想宇宙の経営・操業に参加し、エリート階層に所属することです。換言すれば、徐々に神のようになって、人類を管理する側になっていくという出世・上昇・進化の設計です。

古代の神々たちは、人類をより情報密度の高い、物質的に希薄な仮想系・幻想系へと移行させる必要があったのです。そのために超古代からあらゆる施策が検討され、導入されてきました。

この幻想から幻想への移行計画は、エンタメ系スピ産業などで「アセンション」として継承されています。日本では、天皇と関連勢力に係る「天津日嗣の経綸」として伝承されています。神道ではそれを天津太祝詞として表現しているように思われます。仏教的には金剛界ということになるでしょうか。

それはすべて、この仮想宇宙の経営・操業に係る計画と実行である。このことを念頭に置く必要があるのです。この要点を押さえた上で、錬金術の表現を人間系と文明基盤として解く必要があります。


万象の構成要素を心の技術で解く

最後に、事前に翻訳した錬金術の文献を(前提を踏まえて)技術的に解いていきます。引用した万物の本質・構成要素とは、つまるところ多密度的で非階層な心の系を便宜上どう切るか、という課題です。

実践中の錬金術師

まず、最も知られていて、理解しやすいものから確認します。

私は既に万象は3つの本質から構成されていることを指摘した。水銀・硫黄・塩である。

ヴァレンティヌスも、パラケルススも、万象の構成要素を3つの本質で表現しています。この水銀・硫黄・塩の伝承はとても馴染みがありますが、念の為解読しておきます。

水銀 = マインド、硫黄 = ソウル、塩 = ボディ

他にも定義や表現はあります。スピリットとする場合は、霊体です。肉体・幽体・霊体です。万象は「肉・魂・霊」で構成されている。これは、意識が事象を通して具現化するための要素を定義したものです。やたらと階層を細かく定義することに意味はありません。

注意点は、ここに「意識が(意図的に)含まれていない」ことです。

これが人類を幻想から幻想へと放り込むことに成功してきた大きな要因でもあります。意識の自由度・無限性・統合性を人類が理解してしまうと、人類を幻想の中で奴隷化することは不可能になってしまうからです。

古代の神々は、どうしても「人間装置 = 自分・本尊」という方程式を確立させておきたかったのです。現在流布されているチャネリング資料も同じです。意識と心が同一のものとして混同されてきた背景もあります。

5は、それ自身の本質である第五元素である。4は、四大元素として理解される。3については、万象には3原則(原理)がある。2については、水銀物質は2つである。1については、創造における原初の命令(光)から流出した万象の本質である。

真の方程式「意識 x 心 = 森羅万象」という、本来的な大宇宙の技術仕様を押さえた上で3要素、そして他の便宜的・技術的区分を解いていくと、世界も錬金術も、あなたの意識も拡大します。

第五元素は第一質量やエーテルとして理解されることも多いです。これも「どの視座から何を研究しているのか」によって差異が生じます。マインド技研では、意識が心を通して創造・体験するという原初的で単純な定義がすべての基本であるとしています。

四大元素はいわゆるソフト的な働き、データ型のような定義、背後にある術式のような役割を担っています。単純・端的に説明するならば、均衡を調整して共通素材から多様な事象(森羅万象)を生み出しているわけです。定義からして、それはホログラム素材に仕組む、銀河数学的プログラムといえるでしょう。

第五元素を素材・本質とした四大元素の操作によって、遺伝情報である思考様式・行動規範を中核要素として埋め込み、情報密度を操作し、解像度を変化させることで装置を開発・展開しているわけです。集積・統合・増幅とはこのことです。ハードからソフトへと移行していった地上文明とは力学的に逆です。

情報密度が進化や能力に直結し、遺伝情報はそれほど進化や能力に直結していないのも、これが理由だと考えています。情報密度が高く、情報処理能力が高い存在が文明的に進化しているという一般論です。

ちなみに、高度な文明から来た魂を原始的な惑星に展開させることを可能にする技術が幽・霊にあるようです。情報密度の高い星系・惑星の情報エネルギーを環境に引き込むことによって実現している。マインド技研ではそのような仮説を立てています。オブジェクト指向、つまり集積・統合・増幅の秘術です。

最も重要かつ隠されてきた内容が「2種類の水銀」です。水銀はマインド(心)ですから、自我系・遺伝系という2種類がこれに相当します。一般的な表現でいうならば、それが正確とはいえませんが、顕在意識と潜在意識・深層意識です。

この遺伝系は、書籍「ヴォイニッチ手稿の秘密」で共通のバスタブとして描かれています。私たちが主に活動している場所からは「ある特定の周波数帯域」として知覚されます。世界を振動・情報構造として捉え直すと、シューマン共振やアルファ波などとして研究されている分野と関係があることに気づきます。

これが水銀の正体であり、遺伝系につながることを多くの人が「宇宙につながる」とか「アカシックレコードに接続する」と認識する理由です。成功者が潜在意識に着目するのも、この遺伝系が理由です。それは魔術的にはロウアーセルフ(低次の自己)として便宜上区分されてきた周波数帯域です。

情報技術的にはグローバルネットワークに接続された、公開系ソースコードレポジトリです。所謂Gitレポジトリであり、GitLabやGitHubなどがイメージしやすいと思います。この巨大なソースコードレポジトリは人類の体験をベースにした共有情報、共通化された想念パターン、つまり思考様式・行動規範の貯蔵庫です。

遺伝系が思考様式・行動規範の貯蔵庫であるならば、これまで別の記事でも書いてきたように、遺伝系が文明基盤の中核であるということです。論理的で筋が通っています。文化・文明の定義と同じだからです。

ゆえに秘匿されてきたのかもしれません。錬金術がある特定の周波数帯域に意識を調律するまで謎が解けないようになっているのは、軍事的に悪用されかねない、このような技術仕様が多分に含まれているからです。

しかし、これから出現する「新時代、最高の文明、透明性と複雑性の到来」において、この技術はオープンソース化されなければなりません。それが理由で、マインド技研でも研究内容を一般公開しています。

さらに隠された最大の課題は「流出の起点である1」をどうするかです。これは流出の起点を再定義することで解決に向かいます。具体的には「魂という心の部品・事象というカプセルの先にある世界とどう統合するか」という課題で、高度な遺伝系・天界系の分野となります。

神道的にいえば「アメノミナカヌシの先がある」ということであり、それが人類にとって明確化されたときには、仮想宇宙・幻想系・遺伝系の束縛・隷属から自由になっていることでしょう。

私たち人類が本当に自由や主権を求めるのであれば、目標はそこに据える必要があります。ということは、前述のように「何を目標に、どこから見て、どう実行・検証するのか」がとんでもなく重要なのです。

この抽象的で壮大な内容をどう既存事業に集積・統合・増幅し、具体展開するか。これが新時代の「ものづくり」先駆者としてどう世界に向き合い、事業に向き合うかを決めていくことになります。

それは単一企業で成し得ることではないため、私たちマインド技研は協業という「事業的な賢者の石」を触媒にすることを推奨・提案しているわけです。